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【雑記】母が死んだ話

とりとめなくポエミーに書く。

夏に、一人で住んでいた母が死んだ。
死後数日経って発見された、孤独死だった。

夏の盛り、すでに痛み始めていた母の顔は本人確認の際にちらと見ただけであり、
次に見た時には、すでに骨になっていた。
死亡推定日の数日前には、いつもどおり電話で会話をしていた。
心臓系の持病を持っていた(生前は伝えられていなかった)し、暑い時期だったので、持病か、熱中症か、その辺りだったんだろう。
突然母は逝ってしまった。

母子家庭で、父親と連絡は一応つくものの、ひとりっこの私は長らく母と二人の家族として過ごしてきた。
母は精神系の持病も持っていたし、将来に不安がなかったとは言えない。正直安堵した部分もある。
それでも、半身をもがれたような、どこか現実感のない鈍い痛みを心の痛みを今でも感じている。

母の住んでいた家を引き払った直後、夢を見た。私の家でくつろぐ母が、「家に帰りたい」と言うのだ。
もう帰る家は無いんだ、なんて話をしていたら目が覚めたのだけど、あれだけは本物の母が夢枕に立ったんじゃないかと言うリアルさだった。

ともあれ、二ヶ月程度経ち、手続きのゴタゴタも、自分の精神もある程度落ち着き、仕事をして、ゲームをして、遊んで暮らしている。
人が一人、母が一人いなくなっているのに、自分は当たり前のように、普段通りの生活をしている。
ふと、自分が極端に薄情なのではないかと不安になる時がある。
もっと悲しむべきなのではないか、もっとしおらしくあるべきなのではないか、なんて。

まぁ、「人は思い出を忘れることで生きていける。」とはよく言ったもんで。
死ぬという選択肢がない現状、悲しみも、後悔も日常に溶かしてしまうしか無いのだ。
きっと。

色々なものを飲み込みながら、もがきながら、それでも私はまだ生きていくんだろう。